和解声明文

団結し声を上げ行動する権利を生かした大きな一歩

6.12中労委和解をバネに引き続き仲間と共に奮闘しましょう

コロナ禍で教室運営の困難に直面していたころ、全国の学研教室指導者はさらなるロイヤリティ負担の増大に直面し、署名に取組むなどして意見を会社に届ける努力を重ねてきました。しかし、一契約者と会社の圧倒的な力関係は変わらず、私たちは2021年1月、会社と対等に交渉するために労働組合を結成しました。そして、ロイヤリティの引き下げや2大改革の改善、教室運営への支援、新たな施策に指導者の意見を反映させることなどを要求事項として、団体交渉を申し入れました。しかし、会社は団体交渉を拒否したため、やむなく2021年11月に東京都労働委員会(都労委)に不当労働行為救済申し立てをしました。調査は約2年にわたり、2024年4月、都労委は会社の団交拒否は労組法違反にあたらないという判断を下したため、同月、中央労働委員会(中労委)に再審査を請求しました。そして、2026年6月12日に、中労委での和解が成立しました。

団体交渉権は、労組法上の労働組合だけがもつ権利であり、会社は①虚偽の回答ができない②資料を開示しなければならない③合意に向けて努力を求められる等の非常に強い力を持っています。中労委ではこの団体交渉権が認められるまでには至りませんでしたが、「会社並びに組合及び指導者の会は、本件が和解により円満に解決したことを相互に確認」し、[創鈴1] 本和解によって、指導者と会社が相互に理解を深め協力するための体制を構築していくことが約束されました。この体制は「学研教室のフランチャイズ・システムの持続ないし発展に資する」ものとされており、その具体的な仕組みについては、10月以降順次発表する予定です。

一方で、和解に至るまでの中労委審議と並行し、私たちは「団結権」「団体行動権」「団体交渉権」を活用して仲間の悩みや声を要求にし、会社と協議を行い授業料値上げや無償労働の改善など数々の成果をあげてきました。これらの権利は日本国憲法に明記されている基本的人権の一つであり、私たち全ての国民に保障されています。

中央労働委員会は、和解成立に当たって、指導者の労組法上の労働者性に関し、「将来、契約内容や教室運営の実態等が変化した場合は、当該時点における事実に基づき、初審命令とは別の判断がなされる可能性もあります。」と説示し、今後の労使関係が時代や条件によって変化した場合はあらためて団交権が認められる可能性がある、としています。

フランチャイズ契約で働く労働者は、裁量範囲も狭く対等な関係ではないにもかかわらず、事業者として契約に縛られています。本来は労働者として労働法で救済されるべき存在であり、諸外国では労働者として保護されている例もあります。日本でも法整備を急ぐべき課題であり、労働者の権利が狭められようとしている現在、一層取り組みを強化しなければなりません。

私たちは、子どもたちの健全な成長に資する重要な教育事業の持続可能な発展のためにも、学研教室で働く全ての指導者はもちろん、学研グループで働く全ての労働者も視野に、仲間と手を結び引き続き現場の声を届けて、会社と共により良い学研教室を作っていく決意をここに表明します。

          2026年9月1日

          全労連・全国一般東京地方本部、同一般合同労組、同学研研教室支部